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| 歯ぎしり |

治療説明
本来、動物にとって噛むという行動は、攻撃性の表現であります。一般的に動物は不安ストレスに対する攻撃性の表現として噛むという行動をします。動物は、この攻撃性によってストレスを発散していると考えられています。事実、実験的に動物にストレスを与えると、脳内の神経伝達物質の上昇および胃潰瘍形成、血中コルチゾールの上昇、免疫力の低下などの全身的な異常反応が起きます。しかし、これらの全身的な異常反応はブラキシズムによって抑制あるいは予防されることが報告されています。
人間の場合は、通常、他の動物にみられるような攻撃性は、大脳新皮質(理性脳)によって抑制され、情動ストレスは精神領域に蓄積されます。しかし、ストレスの蓄積は、人間の生命維持にとって極めて重大な問題であります。それゆえに人間は、夜間睡眠中にストレスを発散するためにブラキシズムという行動をとっているものと考えられます。
いままでの歯科医療は咀嚼(そしゃく)器官の咀嚼だけを考えてきましたが、咀嚼器官の本来の役割はそれだけではなく、ストレスの発散にあります。
実際、咀嚼や嚥下によって上下の歯が接触する時間は1日あたり約17分程度と極めて低いのです。これに対して最も強力な咬合力を発揮するのは睡眠時のブラキシズムであり、歯科医療で問題となっている咬耗、アブフラクション、外骨症、歯周組織の破壊、知覚過敏、顎関節症などの口腔疾患は睡眠ブラキシズムの考慮なしには説明できないものです。